停電明けは危ない?

立川市で6月27日から7月4日にかけてネットワークに障害が発生し、本庁舎のインターネットや内線電話が使えなくなり、窓口での証明書の発行や印鑑登録ができなくなったりしたようです。

https://www.city.tachikawa.lg.jp/johosuishin/20220627_shougai.html

 

日経の記事によると6月27日の朝に「コアスイッチ」の電源を起動した際に障害が発生したとのことです。

https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/news/18/13240/

コアスイッチというのは毎日電源を落とすようなものではないので、法定電源検査の停電があったのでコアスイッチを含めたネットワーク機器の電源を落としていたのではないかと思います。この法定停電明けというのが大きなネットワーク機器のトラブルのきっかけになることがままあります。何で電源を落として入れるだけなのに、トラブルが起きるのか?疑問に思われるかも知れませんが、いくつかの理由でトラブルを巻き起こすことがあるのです。

①コンフィグの保存忘れ

ネットワーク機器の設定を変更して、保存を忘れるときがあります。そうすると電源のOFF→ONによって前の設定に戻ってしまって意図した動作をしてくれないということになります。

②電源入れてはいけない機器に電源を入れる

例えば同じIPアドレスの機器が2台ネットワーク上に存在し、1台は電源をOFFしてどこかのタイミングで捨てるつもりだったとします。停電後に間違えてその装置の電源をONしてしまうのとIPアドレスのバッティングが発生して、バッティングした装置が正常に機能しなくなります。

③電源入れる順番を間違える

これは、なるべく発生しないようにインフラの設計をしなければならないのですが、例えば、どちらかの機器の電源を先にいれないと上手く動作しないネットワーク構成というのがあります。

 

もちろん、壊れかけていたネットワーク機器が、電源OFFになったタイミングで限界を迎え、二度と電源が入らなくなる場合もあります。立川市の例がどれかに当てはまっているのかわかりませんが、停電明けは常に注意が必要だと思います。

 

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